残暑と呼ぶには過酷すぎるほど、まだまだ暑い日が続いている。
汗はダラダラと流れ続け、エアコンを朝から晩まで付けている。
設定温度は28度。
寒すぎるわけではないが、動くと暑い室温。
そういえば、大昔は、28度で猛暑と言われていたとかナントカ。
今や、28度は、快適過ごしやすい温度なんて、信じられないことである。
さて、快適と言えば、身につける服である。
最近、肌に触れるのは、優しく快適な方がいいと、麻や綿を選ぶようになった。
ここ2・3年ということではなく、今夏からの取り組みである。
というのも、2020年年末、私は、突然、アトピーを発症した。
痒くて、痛くて、自分の体に何が起こっているのかわからなくて、皮膚科に駆け込んだ。
アレルギー体質で、蕁麻疹が出ることが多いから、蕁麻疹が長引いているのだろうと思っていたが、診断は「アトピー性皮膚炎」だった。
薬を塗っても痒い。
薬を飲んでも痒い。
保湿をしなさいと言われて、超乾燥肌用クリームを塗りたくっても痒い。
そんなとき、何かで「アトピーには天然素材の服が良い」と見かけた。
なるべく綿素材を探して身に着けるようにして、7ヶ月。
この夏は、麻や綿の素材の服を着るようにしてみた。
綿……コットン100%というのは、わりと良く見かける。
ただ、麻の素材を着るのは、人生で、今夏が初めてだった。
本格的に夏が始まる前だったので、長袖の麻100%のシャツ型ワンピースを購入。
羽織り物として使えばいいと、購入時は思ったのだが……着てみると、着心地が良かった。
長袖なのに、暑い日でも、問題なく着られる。
1枚だけで、暑い外、寒い電車内、どちらもカバーできるのが気に入った。
肌に当たっても、チクチクしない。
汗をかいても、べったりと張りつかないのが気に入っているポイントだ。
そして、綿100%のワンピースも手に入れてみた。
こちらは、汗をかくと布が吸収してしまって、雨に濡れたようにびっちゃりとしている。
速乾性もないようで、濡れたままになっている。
綿・麻。
どちらも着てみると、夏は快適に過ごすことができるのが良い。
今まで、素材を気にするよりも、面倒ではない服を選んでいた。
安さはもちろん、洗濯機で洗ってもシワにならないもの。すぐ乾くもの。
もしも、アトピーを発症しなかったら、麻のワンピースを買うことは、なかっただろうと、ふと思いつく。
脱水しすぎるとシワになったり、綿はアイロンが必要だったりと、ちょっとだけ手入れは面倒だけど、それでも、洋服1枚で猛暑日を快適に過ごせるのなら、少しの手間は気にならない。
まだまだ暑い。
麻素材のシャツワンピースは、まだまだ活躍するだろう。