大きなことを望む前に、小さなことに幸せを感じられるようになろうと、ほんのささいなことにも、必ず「やったー、ラッキー」と呟いたり、思ったりしていた。
例えば。
通勤電車の中。
目の前の人が立ち上がり座れる。
「やったー!ラッキー、ありがとう」
電車を降りてすぐにバスが来ていた時。
「やったー、ラッキー」
空がきれいだとか、空気が澄んでいるとか、そういうことに幸せを感じながら過ごしていた。
世間的には低収入になってしまうのだが、毎月お給料をもらえる幸せ、とか、仕事をしてるだけでも幸せとか。
何かを買えば、買うことができる幸せ。
そんな小さな幸せを感じていた結果。
事業所の異動が決まった。
通勤時間が半分になり、お給料が増えた。
自分の時間を作れるようになり、最近は、漫画を読んだり映画を観たりする時間も増えた。
コーヒー豆を挽いて、ゆっくりとドリップする時間もできたし。
ささやかな幸せを感じることが多くなった。
小さな幸せを集め続けたら、大きな幸せがやってきた。
もっとたくさん集めたら、特大の幸せを得てもいいんじゃないかと思っている、立春の日だった。